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東京オリンピック代表候補 右代啓祐とはどんな人物?
右代啓祐選手の講演会に参加してきましたので、右代選手の経歴やこれまでの活躍、東京オリンピックにかける想いなどを記事にしてみました。
右代啓祐とはどんな人物?
右代 啓祐(うしろ けいすけ、1986年7月24日 – )は、日本の陸上競技選手。専門は十種競技で現在の日本記録保持者。
北海道江別市出身。国士舘大学体育学部卒業、国士舘大学大学院スポーツ・システム研究科博士課程在学中。
国士舘クラブ所属。身長196cm。体重95kg。血液型A型。
Wikipediaより
右代選手は日本の陸上競技選手で陸上界で最も過酷な競技と言われている十種競技の日本記録保持者。つまり現日本チャンピオンです!
右代啓祐選手の生い立ちは?
北海道生まれで地元近くの中学時代から陸上競技を始めて少しずつ実力をつけてきました。
なんと、中学生時代に20cmも身長が伸たそうです。考えられないですよね。
本人曰く、「制服のサイズを変えるのが一番大変だった」とかw
そんな急激な身体変化があったせいで、まだ中学生の体にかなりの負担がかかり膝の痛みを誘発するオスグット病などを罹り思いっきり練習が出来なかったとのことです。
そして今では輝かしい成績を納めている右代選手ですが、中学時代の最高成績は北海道大会での走高跳で3位だったといいます。
つまり、中学時代まではいたって普通の選手だったと本人も言われていました。
高校は、札幌にある札幌第一高等学校へ入学。
当時監督だった大町和敏監督に誘われて推薦入学することになりました。
右代選手、本人はこの推薦を受けたことが陸上選手としての一つのターニングポイントだったようです。
高校時代にも何度かけがを繰り返しながらも高校2年生からは八種競技へ転向して5606点の北海道記録をマークしました。
また、全国大会出場を目標をしていましたが、日々の努力もあって全国大会出場どころか、全国2位まで達成しています。
その後、徐々に頭角を現して大学は名門の国士舘大学へ進学し数々の記録を打ち出してきました。
ここで右代選手の選手生活の中での「成長ターニングポイント」をご紹介します。
右代選手の成長のターニングポイントは2009年日本選手権の初優勝の目前で起きました。
この大会、ここまで順調に結果を出してきていた8種目目の棒高跳びで「記録なし」を記録してしまい、結果的に11位という成績に終わったようです。
自分の中では「勝てると思っていた試合で自分のミスで負けてしまった」そう思いすごく落ち込んでいたそうですが、そんな時に恩師の岡田先生から頂いた言葉に感銘を受け今でも忘れることのできない瞬間になったようです。
落ち込んでいた右代選手に声をかける岡田先生
岡田先生「今日からがお前のスタートだ」
右代選手「今回、大失敗してしましました」
岡田先生「俺はそんなこと思わないぞ、今日からがお前のスタートだ」
すごく落ち込んでいた右代選手は帰りに一時間泣きながらダッシュしていたそうです。
「この経験がなかったらオリンピックの大舞台でやらかしていたかもしれない」
この大失敗が今の右代選手を創っていると言われていました。
そして、それ以降、それまでの成績が嘘のように大会6連覇で前人未到の記録をたたき続けています。
先生のこの言葉があって、「人生が変わった」と言われていました。
ちなみに右代選手が初めて日本記録を出した時のコーチは武井壮さんだったようです。
右代選手の今の活躍は、本人の努力はもちろんですが、それだけでなく素晴らしい周りのサポートがあってあるんですね!
右代選手が活躍する十種競技とは?
十種競技(じっしゅきょうぎ、ディカスロン、英: decathlon)とは、二日間で合計十種の種目を行い、その記録を得点に換算し、合計得点で競う陸上競技である。
Wikipediaより
これだけ聞くとあまりイメージがわかないかもしれませんが、十種競技は名の通り十種の競技を2日間で競い合う非常に過酷なスポーツです。
男子十種競技の場合は原則、いかの以下のような競技日程で行われます。
一日目:100m、走幅跳、砲丸投、走高跳、400m
二日目:110m(ハードル)、円盤投、棒高跳、やり投、1500m
イメージ付きますでしょうか?
他の陸上競技選手は一つの競技にすべてを懸けて競い合いますが、十種競技は一日に五種目もの競技を戦わなければいけません。肉体的にも精神的にもかなりの負担がかかることが想像できるのではないでしょうか?
こちらはリオデジャネイロオリンピックでの右代選手の試合の風景です。
全競技を終えたばかりのこの疲労感は選手でなければわからないと思います。
そして、この過酷な競技を終えた後の感覚は他の競技では味わえないと言われています。
「この十種競技のすごいところは試合が終わったあとの選手間の友情が他の競技にはない一体感が生まれる」「みんなライバルだけど、終わった後は手を繋いで観客に一緒に感謝をする素晴らしいスポーツである」と右代選手は言われていました。
私もボクサーとしてプロの世界で試合をしていますが、ボクシングと違った過酷さや試合後の達成感があるのだろうと勝手に想像してしまいます。
十種競技は陸上競技の王様?
右代啓祐選手は言っていました。「十種競技での優勝はKing of Athlete!」
それは十種競技の試合ルールからもお分かりいただけると思います。
基本的なルールは、以下の事項を除き各種目ごとのルールに準ずる。公認記録条件:2日間で10種目すべてを終了させないと公式記録として認められない(実際に、国内・世界を問わず、1日目に競技不可能な悪天候により本来の種目数を消化し切れず、2日目に残りの全種目を行った事例もある。=ゴルフ、テニス、など他種スポーツのサスペンデッドに相当する)。
同一競技者は、次の種目に進む毎に最低30分の間隔を開ける事、1日目の最終種目から2日目の最初の種目まで最低10時間の間隔を開ける事。
短距離走3種目のフライングに関しては、1回目では失格にならず2回目以降は誰が飛出しても失格になる(2003年~2009年まで施行されていた短距離走ルールを引き続き採用している)。
(本来の種目においては最多で6回まで可能な)走幅跳、各種・投てき、の試技は3回までの最高記録を取る。
各競技(種目)が開始してからの、失格(DSQ)・途中棄権(DNF)・記録なし(NM)、の場合は次の競技に進む事が出来るが、途中1種目でも競技に参加しなかった場合(各召集時点までの棄権)は、以降の競技に進む事が出来ない。
Wikipediaより
つまり、十種競技は10個もの競技の合計成績を点数化してその成績を争うため、一つの競技で成績が出なかったり、棄権してしまうと総合成績に影響が出てしまいますので一つ一つの種目に常に緊張感をもって望まなければいけない競技です。
試合の途中で棄権する選手も多くいるということです。
確かにこんな過酷な競技で優勝できたら誰もが認める「The King」ですね!
右代啓祐選手の日常は?トレーニングや食事、休養は?
先日、右代啓祐選手の講演会に参加させていただいて、お話を聞かせていただきましたが、私自身スポーツ選手として、また一人の人間としてとても参考になることをおっしゃられていたのでシェアしようと思います。
食事
右代選手は食事は練習の有無によって、食事内容や量を変えているようです。
たとえば、練習日はたんぱく質を中心に炭水化物も摂取しながらとにかくおかずの品数を増やして食べることに意識している。
反対にオフ、つまり練習をしない休養日は食事量を減らしてカロリーオフにしたり炭水化物の量を調整しているみたいですね!
当たり前なのですが、運動をしないのに同じ食事量でいると当然太ります。運動をするトレーニング日はカロリーを摂取しないとエネルギーを作り出せませんので食事も増やす必要があります。
また印象に残ったのは、知らないうちに体重が増えるのは自分のことを知らないということです。なぜ体重が増えたのかを常に考えて食事や日常生活と向き合っていることです。
当たり前のようですが、その「なぜ」を考えずに生活していることはよくあります。
私のクライアントさまでもダイエット中に体重が変動した時に何となく明日は大丈夫と楽観的になったり、あぁ、もし明日も体重が増えていたらどうしようなどと不安になる方も多くいらっしゃいますが、漠然と未来を予測するのではなく、なぜ今の結果があるのかをしっかりと知ることが第一に大切なんだなと改めて思いました。
自分専用の取扱説明書を持つこととおっしゃっていました。
食事だけでなく、怪我をした時もなぜ自分がこの怪我をしたのかその時の食事内容や自分の体調がどうだったのかをしっかりと考察することが大切だと言われていました。
休養
トレーニングしない日、つまり休養日の過ごし方についてもお話しいただきました。
1週間のうち、5日間は練習に充て2日は休養日として心身を休養させるようです。
主な過ごし方はアクティブレストといって軽いジョギングや治療院へ通い身体のメンテナンスをする日と完全オフで陸上のことは忘れて思いっきり楽しむ日を意図的に作っているようです。
また、毎日5分はトイレやどこか集中できる場所にこもって競技のことだけを考える時間を作ってるというのも印象的でした。これをとにかく継続することが結果を出すために必要だと言われていました。そこで自分を見つめなおして自分を知ることが大事と言われています。
自分を知るということは、単に性格や表面的な体の数値を知るだけでなく気温が何度で湿度が何%のときの自分の状態がベストなのかを考えてそれによって練習場所や冬のキャンプ地などを決めているようです。
東京オリンピックに向けて
右代選手は幾度もの怪我やトラブルを乗り越えて2020年に開催される東京オリンピックに向けて日々練習されています。
これまでの失敗や怪我などは全て2020年の東京オリンピックで活躍するために起きたことだと言われていました。
この経験を右代選手自身の競技人生全てを懸けて日本人初のメダル獲得に挑むと宣言されています。
私は右代選手の活躍を期待します!一緒に応援しましょう!
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